「マッキー、行こうぜ!」
Stray Catsのツアーが発表された直後、一本の電話が鳴った。
相手は高校の同級生。あの頃、一緒にStray Catsのコピーバンドをやっていた仲間だ。
「マッキー、行こうぜ!」
正直、躊躇した。経済的にそんな余裕もないし・・・仕事もある。「日本ツアーが決まってから行こう!」そう返すと、彼は言った。
「日本ツアーが決まったら、日本も行けばいい。俺らにとっては、最初で最後になるかもしれない」
まだ見ていない、ただひとつのバンド
Brian Setzer OrchestraやRockabilly Riot。Brian Setzerは、これまで何度も見てきた。Slim Jim Phantomを迎えたwinter sonicも見ている。布袋さんとのライブにも行った。
ただ、昔からの憧れであるStray Catsだけは、まだ見ていないのだ。
同級生の熱い気持ちと、自分の過去。その両方を振り返って、チケットの予約を決心した。
取れた席は、最前列中央。
その時点で、もう気持ちはラスベガスだった!
台風が近づく夜に
それから約5か月後。台風が接近する中、親友たちと作戦会議を開いた。議題はひとつ。「宮古島に来て!」という思いを、どうやって伝えるか。
本当にいろいろな案が出た。Brianは一度、沖縄本島までは来ている。だったら沖縄っぽい、目立つ格好がいいんじゃないか。いや、そもそも入場の際のチェックがどれくらい厳しいのかも分からない……。
最終的に落ち着いたのは、フェイスタオル2枚にメッセージを書いて、席についてからタオルをつなげる作戦だった。
メッセージは、短く、まっすぐに
ここまできたら、本気で動く。翌日、何を書くのかを英語が堪能な先輩に相談した。最初に決まったメッセージはこうだ。
Thanks to dreamin’ Rock a Billy Music!
from okinawa miyako island!
come over rockabilly king my island!
6120.jp
少々、生意気な表現かもしれない。でも、それくらいでないと目に留まらない。そんな作戦だった。
この案を持って、同級生が営む販促物の制作店へ相談に行った。返ってきたのは、「長いメッセージをタオルに印刷しても、見えないよ」という一言。。
そこで提案されたのが、のぼりの生地。サイズも自由で、折りたたむこともできる。メッセージを、ぎりぎりまで短くすることにした。
そうして生まれたのが、この一文だ。
STRAY CATS! COME ROCK MIYAKO ISLAND! OKINAWA 6120.jp
こちらも命令形のようなニュアンスらしい。正直、もう時間もなかった。でも、一目で何が書いてあるか分かる。
20年眠っていたドメイン
本気のメッセージは、約20年前に取得したドメイン「6120.jp」でホームページを作って、そこで伝えればいい。何かのときのために、メールアドレスも載せておけばいい。そう考えた。
6120は、世界中のギタリスト、ロカビリーやロックンロールが好きな人なら誰でも知っている名前だ。何かの拍子に、きっとアクセスしてくれる。そんな自信があった。
ドメインを取得したときから、世界中の6120を集めたギャラリーを作りたいと思っていた。約20年寝かせていたものが、Stray Catsをきっかけに、ついに動きだしたのだ。

